コラム:ドイツ語の言葉遊び

 英語と違ってドイツ語では名詞を大文字で書き起こします。そのため単語が名詞か他の品詞か簡単に見分けが付きます。ただそれに慣れてしまうとテレックスなどの大文字だけの文章は読み難くなります。また主文と副文の間に必ずコンマを打つのもドイツ語の特徴です。そんな予備知識を持って次の問題を解いてください。

クイズ:
なんと書いてあるのでしょう。括弧内に単語を1語ずつ入れて文章を完成しなさい。コンマを入れても良い。
ヒント:印字されている単語は「Fliege {f}:蝿(ハエ)」と「fliegen {vi}:飛ぶ」だけ

  • [ ] FLIEGEN FLIEGEN FLIEGEN FLIEGEN FLIEGEN FLIEGEN [ ].

答えは下に(誰かがネットにアップしているかも)。ただくれぐれも両端は1語ずつで。

クイズの答え:

  • Hinter Fliegen fliegen Fliegen, fliegen Fliegen Fliegen nach.

「ハエの後にハエが飛べば、ハエはハエの後を追う」とでも訳しましょうか。「nach」の代わりに「hinterher」でもよい。副文は

  • Wenn hinter Fliegen Fliegen fliegen, ~.

の方がより真っ当な文章にはなるのですが、両端1語ではなくなります。定動詞(動詞の不定形を人称変化させたもの)を倒置させると([定動詞]+[主語])、前提文になり「wenn」を省略できます。そのまま書くと

  • Fliegen Fliegen hinter Fliegen, ~.

となりますが、これでは「Fliegen {pl}」と「fliegen {vi}」の区別がつかないし、第一、ドイツ語らしくありません。結局

  • Hinter Fliegen fliegen Fliegen, ~.

をベストの答えとしました。これで意味が通じることは複数のドイツ人に確認してあります。
日本にも「すもももももももももものうち」という言葉遊びがあるが、これはネットにあるので答えは書かずともよいでしょう。

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