名詞の性の見分け方 11

河川の名前には男性名詞が多く、世界中の河川はほとんど男性名詞なのにドイツ国内の河川だけは女性名詞になる、という変な規則性があります。「Fluss {m}:河,川」を名前の後ろに付けることがあるり、もちろん男性名詞になります(例:Kongo-Fluss)。「Kongo-Fluss」は「Kongo」と言うこともあるのですが、黄河は「Gelbe Fluss」であって「Gelbe」とは言いません。

外国(ドイツから見て)の河川のほとんどは男性名詞

  • Amazonas {m}:アマゾン川(ブラジルおよびその周辺国)
  • Kongo {m}:コンゴ川(アフリカ中部)
  • Mississippi {m}:ミシシッピ川(アメリカ)
  • Missouri {m}:ミズーリ川(アメリカ)
  • Arkansas {m}:アーカンザス川(アメリカ)
  • Nil {m}:ナイル川(アフリカ東北部)
  • Jangtsekiang {m}:長江(チョウコウ)(中国)
  • Gelbe Fluss {m}:黄河(コウガ)(中国)
  • Shinano {m}:信濃川

例外:

  • Aare {f}:アーレ川(スイス)
  • Arve {f}:アルヴ川(フランス,スイス)
  • Limmat {f}:リマト川(スイス)
  • Reuss {f}:ロイス川(スイス)
  • Rhone {f}:ローヌ川(スイス,フランス)
  • Verzasca {f}:ヴェルツァスカ川(スイス)

女性名詞の河川名については後述します。ドイツとスイスから見て外国と言えばよかったのですが、男性名詞の河川はスイスにもあります。

  • Inn {m}:イン川(スイス,オーストリア,ドイツ)
  • Tessin {m}:ティチーノ川(スイス,イタリア)

ドイスでは1998年8月に正書法が変わり、「ß:エスツェット」は長母音、二重母音の後ろでのみ使われるようになりました。従って現在は「Fluss」が正しいのですが「Fluß」も根強く残っています。

(この稿、続く)

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