コラム:変なドイツ語 6

変なドイツ語(この題名そろそろドイツ人に怒られそう)まだまだありました。繰り返しますが「変な」とは「気になった単語、構文」という意味です。

  • unheimlich: 気味の悪い
  • という本来の意味から離れますが、他の形容詞と組み合わせ、その意味を強調し
  •  uhheimlich groß:ものすごく大きい
  •  unheimlich schön:びっくりするほど美しい(超きれい)
  • などと使います。最近の日本語の「超~」「めちゃ~」に似ているかも。
  • trimmen: ?
  • 本来は船舶用語でしょうか。例えば、積荷などによって船が前後左右に傾いてしまったとき積荷の反対側にバラストを積んで傾きを修正したりすることです。航空機でも、飛行のくせを可動翼などで直すときにこの言葉を使います(航空機では重量を増やしてしまうのでバラストは極力避けます)。
  • これが転じてか、あるいはこちらが本来の意味か、犬の毛の刈り込み、木の枝の剪定、周波数の同調、はたまた原子炉を危機状態から回避することにも使われます。すべてに共通しているのは、釣り合いを取る、調整する、ということでしょうか。
  • さらに人間に当てはめると、運動によって脂肪を燃やしたり、筋肉を付けたりしてメタボの体を「矯正する」意味にもなります。これは新しい表現のためか、日本の独和辞典(コラム子手持ちの)には載っていません。
  •  Trimm dich!: (あなた自身を(dich)矯正しなさい(Trimm!))
  • 「運動しよう!」ほどの意味でしょうか、スポーツ用品の「Werbespruch {m}:宣伝のキャッチフレーズ」として聴いたことがあります。
  • in einer (der) Straße wohnen: ある(この)通りに住む
  • 町や村など面(めん)と言うか特定の領域に人が住むのはわかりますが、道や通りは幅が有っても線(せん)なので、そこに住むと言えば我々日本人の感覚では少し違和感があります。(ありませんか?)
  • ドイツの町の道や通りには必ず名前が付いていて、道の起点から連番が振ってあります。住所表示は都市名と通り名+番号で済みます。そんなシステムからすると「in einer (der) Straße wohnen」の構文にも合点がいきます。
  • 「ある(この)通りに住む」では少し違うと思います。手元にある独和辞典でも訳に苦労しているようです(文章そのままではありません):
  •  辞典1: この街区(がいく)に住んでいる
  •  辞典2: 住所はこの通りにあります
  •  辞典3: (記載なし)
  • もちろん、一般には固有名詞でしょうから「in ~S(s)traße」「in ~W(w)eg」「in ~A(a)llee」「in ~G(g)asse」となります。人によっては間違って「auf einer (der) Straße wohnen」とも言います。「Obdachloser:ホームレス」でもあるまいし。
  • erste Sahne sein;allererste Sahne sein: 第一級である;最高級である
  • という意味です。口語で「Erste Sahne!: 最高!」などとも言います。「Sahne {f}: クリーム」は食べ物ですが、特に食べ物に限定しないようです。
  • 牛乳から分離した最初の生クリームか、それを「schlagen: 泡立てて」作ったホイップクリームを表現したものかわかりません。

(この稿、続く)

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